「ランナーのための薬膳」では筋肉を強化する、エネルギーをチャージするなど目的にあった薬膳ならではのおいしくて、ランナーのカラダづくりのためのメニューが続々…。
ランニングライフのさらなるステップアップに是非お役立て下さい。
1
カレー用赤身肉に塩こしょうをふる(分量外)。たまねぎ、にんにくをそれぞれみじん切りに切り、マッシュルームは5ミリ角に切る。
2
フライパンにオリーブオイル大さじ1を入れて熱し、①の肉を焼きこんがりと焼き目がついたら焼き取り出す。
3
つづけてオリーブオイル大さじ1を加えにんにく、クミンシードを入れて炒める。さらにたまねぎを加えて、しんなりするまで炒め、マッシュルームを加えて炒める。
4
鍋に②③、カットトマト、大豆、水1カップ、酒、コンソメスープ、ローリエチリパウダー、パプリカパウダーを加えて火にかけ、沸騰したら弱火にして40分煮る。
5
塩を加えて味をととのえる。
「温陽・活血」
薬膳の考え方では、カラダを温める力を「陽気」と言います。冷え症の人は、この「陽気」の力がもともと弱かったり、冷やす食事やライフスタイルのせいで、陽気が低下したりしています。こんなとき、温めて陽気をアップする食材を使い、さらに血流を促進する効果の食材で、めぐりも改善。寒い外での練習でも内側から温める力を養います。
「気」や「血」を補う作用があり血行を促進します。「血」のめぐりをよくすることでカラダも温めるので冷えの予防に効果があります。また、たんぱく質は非常に消化吸収がよく素早くエネルギーになるので疲労回復や体力増強にもよいのでスポーツをしている方にもおすすめです。
薬膳では赤い食材は補血効果があり「血」のめぐりをよくしてくれます。トマトは加熱することで「血」を補って血行を促進します。また赤色のもとのリコピンやビタミンCやBなどの抗酸化作用の高い栄養素もたっぷり含んでいます。
唐辛子の粉末にクミンやオレガノ、ニンニク、ディルなどを混ぜているパウダー。唐辛子にはカプサイシンが豊富で血行促進作用があり新陳代謝を活発にします。カラダを温める力が非常に強いので胃腸を温め消化も促進してくれます。
唐辛子の仲間で辛味のない品種のパプリカを粉末にしています。代謝のビタミンといわれるビタミンB群が豊富に含まれているので、血行を促進してくれます。また、鉄分が含まれているので貧血予防にも効果があります。鉄分が不足すると、持久力や筋力の低下などの症状が出てくるのでスポーツをする方は鉄分も補っていきましょう。
薬膳料理
株式会社漢方キッチン代表
文部省(現文部科学省)国費留学生として北京中医薬大学で中医学を学び、帰国後「おいしく、カラダとココロをリリースする」をテーマに漢方キッチンを設立。新聞、雑誌などに執筆多数。レストランメニュー開発、薬膳料理教室を中心に活動。著書に『子宮力アップレシピ』(主婦の友社)、『毎日使える薬膳&漢方の食材事典』(ナツメ社)など。
http://kanpokitchen.com